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英会話力とTOEICスコアはなぜ違うのか?

世界の人が英語でコミュニケーションを取っている様子

 世の中には英語力の判断としての基準が幾つかありますが、日本で英語力を証明する資格として最も有名なのは“英検英語検定)”と“TOEICスコア”の2つのテストでしょう。

 例えば、“TOEIC800点取得者”と聞くと、日本では「英語がペラペラな人」と言う印象を持たれる事が多く、就職時の履歴書に保有資格として書き込める事はもちろんの事、会社によっては“特別報酬”や“優遇措置”を受け取られるところも有ります。

 それほど、日本の多くの企業が重要視しているTOEICスコアなのですが、実は、「TOEIC高得点者が英語ができる人とは限らない」ことを皆さんは御存じでしょうか?

 その例として、ある中小企業の社長が、「TOEIC890点」を取得し「2年の留学経験」を持っている社員を採用したそうです。

 全く英語ができない社長は、「TOEIC890点は会社の即戦力になる」と期待していたそうですが、ある日、イギリスから商品受注を受ける事が、海外取引先として初めて決まりそうになったそうです。

 そこで、イギリスの会社は商品開発の現場視察のため社員数名を日本に派遣し、そのイギリスからやってくる社員の対応として、海外経験も豊富な「TOEIC890点・留学2年経験者」に白羽の矢が立ったそうです。

 そして、商品受注の話が有ってから、1週間後にイギリスから2名の社員がやってきて、その「TOEIC890点」の社員に簡単な通訳を任せるてみると、取引先が何を言っているのか全く理解できず、結局、「私には無理です」とギブアップ宣言まで出てしまったそうです。

 その社長は、仕方なく商談を急遽延期し、通訳を雇用する事で事なきを得たそうですが、「TOEIC890点なんて何の役にもたたん。それならエンジニアやプログラマーの方が専門的な知識が有る分話が通じやすい。」と言っておられました。

 これがTOEICスコアの実態なのですが、では一体なぜこんなにTOEICスコアと英会話力に大きな差が生まれてしまうのでしょう?

 そこでここでは、「英会話力とTOEICスコアが違う理由」と「TOEICテストを通じて本当に使える英語を身に付ける事」について紹介してみたいと思います。

英会話力とTOEICスコアが違う理由

 少し本題へと入る前に前置きが長くなってしまいましたが、「英会話力=TOEICスコアではない理由」として、一番の原因と言えるのは、「TOEICがテクニックで高得点を取得できる」と言う問題に有ります。

 TOEICは、四択問題となっており、確率論的な話をすると「全く英語を理解していない人でも25%正解する可能性」がある事を意味しています。

 さらに、高校生程度の英語力を身に付けてくると分かってくるのですが、四択の回答の内で1つは「全く見当はずれの回答」が用意されており、実質問題は三択問題と言っても良いような問題の作り方になっています。

 それに加えて、TOEIC問題集などを熟してくると分かってくるのが、四択の内で1つは「引っかけ回答」が用意されており、高校生レベルの英語力とTOEIC対策さえ受けているだけで、更に1つの選択肢が無くなり二択問題と言っても変わりが無くなってしまいます。

 この時点で正解率は50%にもなってしまうので、TOEIC500~600点クラスの点数を取得する事はそう難しく無い事が確立的に分かって頂けたと思います。

 もしも、これから入試や就職活動を控えて「何かの資格が欲しい」と考えておられる方は、正直、「TOEICのスコアが最も手っ取り早く取れるのでは?」と行っても良いほど難しいものでは有りません。

 それにも関わらず、日本でTOEIC800点以上取得しているとは、「英語力を活かした仕事をしたい方や高い英語力をアピールできるレベル。最高峰のAレベルのスコア」言った非常に高い評価を得られるのですから、多くの方がTOEICを受講する訳です。

 そこで、問題が生じているのが、「TOEIC800点以上を取得しても英語力が無い」と言う人が世の中に溢れかえっている事です。

 それは、簡単なTOEIC対策をするだけで高得点が取れてしまうため、逆に言うならば「キッチリとした英語力判定が出来ていない」と言う可能性を意味しており、このままでは将来的にはTOEICの意味すら無くなってしまうのでは?と考える人が現れ始めているほどです。

 また、スピーキングテストを含まないTOEICスコアが主流となっている事も有り、特に日本人が苦手としているコミュニケーションとして英語力の判定が全く行われていないのも大きな問題点となっています。

 TOEIC800点を取得するまでは“凄い”と思うかも知れませんが、実際に海外で仕事に就く場合にはTOEIC800では「話にならない英語レベル」ですので、実際のTOEICを本当の英語力と過信していると、頭打ちになってしまう事も考えられるので注意をして頂ければと思います。

英語専門の高校教師がTOEIC860点

 ある英語を専門としている高校教師がTOEIC860点を取得した事で、「臨時講師から英語担当教師へと格上げになった」と言う話を聞いた事があります。

 それは、学校側から「TOEIC860点が“採用条件”」としての提示されていたそうですが、講師として他の教育能力も評価基準であったとは思いますが、860点と言う得点の低さに、英会話スクール講師がブリブリ文句を言っていた事を思い出します(笑)。

 英会話スクールでTOEIC800点は最低ラインみたいですが、日本企業や社会ではTOEIC800点はまだまだ評価対象なようですね。

TOEICスコアに比例した英語力を持つために

英語で海外友人関係との交流が増えている様子

 これまで解説してきた内容から、「TOEICスコアは本当の英語力とは“必ずしも”比例しない」と言う事を知って頂けたと思うのですが、実は、TOEICスコア並みの英語力を身に付ける方法と言うのは既に確立されています。

 その方法と言うのが、「イングリッシュネイティブスピーカー(英語を幼い頃から学習し、母国語または母国語以上使用する事が出来る人)」と共に英語学習をしていく事です。

 “英語のネイティブスピーカーと共に英語学習をする”と言う事は、つまりは「英語を英語で学習する」事を意味するのですが、これはヨーロッパの教育では既に“当たり前の事”として考えられています。

 オランダでは、英語を覚えたいと思ったら、先生は“イギリス人(アメリカ人)”で、ドイツ語を勉強したいと思ったら先生は“ドイツ人”、それがロシア語ならば“ロシア人”と言う風に、それぞれの言語のネイティブスピーカーとレッスンする事が当たり前になっています。

 逆に、このような語学を学習するに当たり、当然と言っても良いレッスン環境(教育環境)が、「GDP世界第3位の経済大国である日本で100%浸透していない(整備されていない)事」の方が、オランダ人にとって“驚き”となってしまうようです。

 しかしながら、なかなか日本の英語教育(語学学習教育)を発展させるのは難しい事なので、現在でも、自らその英語学習環境を作って行く必要があるのですが、その学習環境作りにはどうしても“お金”が必要になります。

 例えば、「海外留学をしよう」と思い立っても、留学費用を考えると、200万~300万円(アメリカ・カナダ・オーストラリア・イギリスなど)は必要になってきますし、英会話スクールに通う事になっても、入会金や教材費が必要になり、何だかんだで月額レッスン代だけでも10万程度必要になり、決して簡単に通える金額とは言えません。

 そこで、オンライン英会話ガイドが紹介しているのが、「オンライン英会話」と言う格安でネイティブ講師とのマンツーマンレッスンが受けられるシステムなんです。

オンライン英会話でTOEICスコアを伸ばす

 オンライン英会話は、自宅や外出先でもインターネット環境とパソコンさえあれば、何処でも英会話レッスンを格安で受講する事ができるサービスで、そのレッスン料は「入会金・教科書代無料の月額で4,000~8,000円程度」と、破格の値段で提供されています。

 近年では塾代でも3~5万円必要な時代に、講師と1対1でのレッスンを毎日受講しても5,000円程度で済んでしまうのですから、オンライン英会話の費用の安さは群を抜いています。

 そんな、かなり気軽に英会話を始める事ができるオンライン英会話スクールでは、TOEIC対策をメインにしたレッスンを行っているスクールが有り、そこでは、もちろん講師は英語でTOEICのレッスンを付けてくれる事になります。

 英語でTOEICのレッスンを受ける事になるのですから、もちろん、先生との会話は英語になるため、TOEICテスト範囲として強制されていないスピーキング部門についても自然に学習してしまう事になるため、“英会話”と言う部門でもTOEICスコアと英語力を比例させる事ができるようになります。

 また、英語で英語を覚える事は、英会話上級者になるためには“必須”とも言える事で、将来、「仕事では英語を使いたい」と言う方にとっても、最適な英語学習環境になるかと思います。

 もし、本当の英語力とTOEICスコアを取得したいのであればオンライン英会話が早道となるため、英語学習方法の1つとして是非参考材料として考えて頂ければと思います。

大学でのTOEIC対策の講義

 ある大学でのTOEIC対策の講義を聞いた時の事ですが、教授がTOEICの高得点を取る秘訣として、「悩んだらCを選びなさい」と大真面目な顔で言っていた事を思い出します。

 「これが大学のTOEIC対策の講義なのか?」と呆れ返ってしまった訳ですが(笑)、それには理由が有って、教授曰く「TOEICの回答は“C”である事が多い」との事でした(笑)。

 TOEICテストは、英語のテストであって数学のテストでは無いので、やっぱり、しっかりとした実力で取りたいですよね(笑)。

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